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ミスが多くてボロボロだったHSPの会社員が表彰されるまで(7)

ミスが多くてボロボロだったHSPの会社員が表彰されるまで

07.HSPの私が自己肯定感を下げないために意識していること3つ

 

HSPだと自覚してから変わったこと

私はHSPだと分かるまで、自分のことを「ダメな人間」だと責め続けてきた。

でも「ダメな人間」だと思っていた部分が、実はHSPの性質によるものだと分かった。

ずっと悩んでいた仕事のミスも、薬や意識の変化で減っていき、自分を責めないでいられるようになった。

ミスで落ち込むことがなくなったおかげで、精神的な余裕が生まれてきた。

私はこの「余裕」な状態を、これまでの人生で味わったことがなかった。

余裕があるってすごい。

自分を責めないでいられる状態、快適すぎワロタ。

普通の人ってこんな風に生きてるのか……

平日5連勤して土日も元気な人が信じられなかったけど、こういう精神状態だからできるのか。

驚きの連続だった。

 

この頃から、私は自分の「思考のクセ」を自覚してきた。

これまで「自分を責める」ことをあまりに無意識にやりすぎて、

それは無意識にやってしまっていた思考のクセだったと気付けなかった。

「ミスをしても自分を責める必要はなかったのでは?」 という疑問が湧いてきたのだ。

 

思い返せば、精神科の先生も「自立して立派にやってるじゃないですか」と声を掛けてくれていた。

以前は自分をダメだと思い込んで、失敗するたび「ほらやっぱり」と確認するような日々を送っていて、

そうやって自己肯定感が下がった状態でいると、 ポジティブな言葉をスルーして、ネガティブな言葉ばかりを真に受けてしまう。

そしてまた自分を責めて落ち込む、というループにはまっていた。

それに気付いたとき、私は自己肯定感が低かったことを初めて自覚した。

それまで「自己肯定感なんて言い訳だ。もっと頑張らなきゃ」と本気で思っていたのだ。

 

自己肯定感は上げる必要はない

思考のクセを変えれば、自己肯定感を上げることが出来るかもしれない。

そう考え始めて、色々とネット情報を漁ったり、本を読んだりしてみたが、

そもそも自己肯定感というのは上げる必要はないのだと知った。

 

自己肯定感を上げる=ポジティブになる、というイメージを持っていたのだが、

そもそもネガティブというのは人間の生存本能みたいなもので、

ネガティブ思考はある意味で「自然」なのだ。

それをポジティブに変換することは、わりと大変なのである。

ポジティブでいることは、それだけで頑張っている状態。

それが自分の評価に繋がると「頑張っているから評価される」ということになる。

たしかにこうなると、私の自分を責めるクセがまた始まって元通りになりそうだ。

 

目指すのは「生きてるだけでいい」

じゃあどうすればいいのだろう。

そもそも人間は生きていればいろんなことを感じていて、

楽しいときも悲しいときもあるのが普通だ。

悪いことも人生の一部。

自分の悪いところを受け止める、というよりも

「生きているだけでいい」と思えることが重要らしい。

自分がそう思えるのか全く自信はなかったけど、できることならそうやって生きてみたい。

HSPの私が自己肯定感を下げないために意識していること3つ

そうはいっても「自分はダメだ」と思い込んできた人生を

急に「生きてるだけでオッケ~」と切り替えるのは難しい。

なので、自己肯定感を安定させるために、効果があったことを挙げてみる。

 

①自分に優しくする
②自分の感情を味わう
③自分の価値と、周りからの評価は無関係だと思う

 

①自分に優しくする

いつからか、脳内で「自分に優しくする=自分を甘やかす=自分がさらにダメになる」

というネガティブ方程式が出来上がってしまっていたので、自分に優しくするのが難しかった。

しかし私の場合、自分を赤ちゃんだと思うことでわりと楽になったところがある。

これ、決して自分を卑下するわけじゃなくて「しょうがねーだろ赤ちゃんなんだから」みたいなポプテピ精神でいることがコツなんですよ。

※参考 https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1911/21/news111.html

赤ちゃんてホラ、まだ分かんないでしょ色んなことが。

だから自分のことをダメな奴だと思わないで、赤ちゃんだと思えばいいんですよ。

そしたらすごい色んな事できてるじゃないですか。自分でトイレとか行けてるし。自分で着替えて会社行ってるんですよ!ハチャメチャにすごいですよ。

まあこれは極端な例だが、「自分に優しくしよう」と思ってもできない人は、試してみる価値があるかもしれない。

 

②自分の感情を味わう

自己否定マシーンだった私は、悲しいとか辛いという感情に蓋をして、いつもなるべく明るく振る舞うようにしていた。

それが「感情のコントロール」であり、「大人としてあるべき姿」だと思っていたからだ。

しかし、感情を抑え込むことはすごく体力がいる。

以前はそれが原因でストレスが飽和状態だった。

会社でもふとしたときに泣きそうになったりすることがよくあった。

感情がコントロールできない自分は、どこかがおかしいんじゃないか。

そんな風にも思っていた。

これも自分が疲れるのでやめたかった。

じゃあどうしたらいいか。

感情は、コントロールしようとしなければいいのだ。

これを教えてくれたのは整体の先生なのだが、先生曰く

「感情はやってくるものなのでコントロールしようとしてもできない」のだそうだ。

私が思ってた感情のコントロールってそんな無理ゲーだったのか、とびっくりしたし、納得もした。

それから、自分の感情をただ受け止めるようにしてみた。

自分を甘やかすようで最初はすごく抵抗があったのだが、

やってみると「自分てこんなこと考えてたのか」という発見があって、わりと面白かった。

 

これはHSPの特性のひとつだなのだが、私は「身近な人の感情や意見を、自分のことのように」感じてしまう。

私はこの感覚が強かったので、しょっちゅう自分の感情が透明になっていた。

自分が何を感じているかが「分からない」し、自分の感情は「二の次」だったのだ。

なので、自分が悲しいとか、つらいとかの感情を「ああそうなんだ」とただ認識るようにしてみた。

ただそれだけでも、感情を否定したり抑え込んだりしていたときより、ずっとメンタルの回復が早くなった。

 

③自分の価値と、周りからの評価は無関係だと思う

いやこれができれば苦労しね~~!

私も心がけてはいるものの、できている気がしない。

でも、めちゃくちゃ大事な考え方だと思う。

 

ミスをするとすぐに自分を責めてしまう。

もちろん、反省するのは悪ではない。人を成長させることもあるから。

 

でもよくよく考えてみると、仕事上のミスは「自分だけ」が原因であるケースは「ない」と今は思う。

そもそも、仕事は自分ひとりで発生しないのだし。

 

私の場合、ミスの原因のほとんどは確認不足だった。

確認不足が起こってしまう原因は、

・指導不足

・業務量の多さ

・業務範囲が広すぎる

・純粋な人員不足……

あらゆることが考えられる。

 

組織で働いている以上、ミスは1人のせいだけでは起こらないのだから、

ミスの関係者はたくさんいる。

だから「ミスをしたから自分はダメだ」とは思わなくていい。

自分だけが責任を感じたり、自分だけを責めたりする必要はないのだ。

 

でも実際ミスすると、本当に落ち込みますよね。すごくわかります。

ミスをして落ち込んでこれを読んでいる人がいたら、美味しいものを食べて、好きなことをして、今日はゆっくり自分を甘やかしてくださいね!!!

 

これまでのネガティブ思考は頑固だったけれど、
考え方のクセを自覚したことで、少しずつ自分が変わっていくのを感じていた。

次回は、ストラテラをやめられたきっかけについてお話していきたい。