ミスが多くてボロボロだったHSPの会社員が表彰されるまで
05.HSPの私が仕事のミスを減らすために効果があったこと3つ
前回の続き。
仕事のミスを減らすために色々試して、効果があったことについて。
HSPの私が仕事をする上で困っていたこと。
いちばんは【注意力の散漫】だった。
物音などの小さな刺激で、すぐに気が散ってしまい目の前の作業に集中できない。
私の仕事は事務作業で単調な入力作業や経理業務などが主なので、うっかりミスややり忘れが多くて悩んでいた。
精神科で処方されたストラテラを服用し始めミスは減ったが、
普通の人がやってしまうミス(いわゆるケアレスミス)は当然起こってしまう。
それを改善すべく色々と試してみた。
特に効果があったのはこの3つだった。
【1】リマインダー機能の活用
【2】メモ!とにかくメモをとる
【3】「ひとりごと」を唱える
【1】リマインダー機能の活用
その日の朝に覚えていた重要な仕事も、時間が経って他の仕事をしたり、
イレギュラーに対応していると、綺麗さっぱり忘れてしまう。
期限や時間が決まっている仕事は、作業に割り込ませる通知が必要だ。
私は仕事の性質上つねにPCを見ているので、時間になったらポップアップが出るフリーソフトをインストールした。
(実際に私が使っているソフト:スケジュール管理 フリーソフト[インフォメーション])
しかし、このようなソフトを使っただけで即解決!とはならないのが悲しいところである。
リマインダーが表示されたとしても、
・そもそも予定を入れ忘れる
・後で処理しようとして、ポップアップを消してそのまま忘れる
などなど、やり忘れの危険はたくさんある。
これらへの対処法はただ一つ。
「すぐにやる」ことだった。
リマインダーに入れるべき予定があったら、忘れないうちに即予定を打ち込む。
ポップアップが出たら、ただ機械的に最優先でやる。
もちろん他の仕事が気になったり、電話が鳴ったりすると中断せざるを得ないこともある。
でもそこをグッとこらえて(よっぽど緊急ではない限り電話は折り返すなどして)、ひとつのことを終わらせることに意識を向けた。
最初は苦痛だったが、やっていくうちに「すぐやる」方が楽だと気付いた。
当然のことながら、やり忘れがなくなるとそのフォローをしなくて良くなるので、作業効率が上がる。
他の仕事に手をつけたい気持ちを抑えて「一つの作業を完全に終わらせる」ことを徐々に習慣化していく。
「あとでやろう」では永遠にやらないのだ。
「行けたら行く」みたいなもんである(絶対行かないやつ)。
①リマインダーを活用する
②あれこれ手を出すのをぐっと我慢して、タスクを「すぐやる・完了させる」
「やり忘れミス」にはこれが効果的だった。
【2】メモ!とにかくメモをとる
「聞いたまま」書くことの重要性
私は聴覚過敏で意識が散漫になりがちなので、
音声だけで理解しなければならない電話というものが非常に苦手だった。
しかし、私の仕事には電話応対が多い。むしろ、ほぼメインの仕事である。
HSPでなくても、電話が苦手という人はすごく多いと思う。
私がこのクソほど苦手な電話を克服したきっかけはメモだった。
ただのメモではなく、とにかく「聞いたまま書く」メモである。
ここで大事なのは「分かりやすく」書こうとするのをやめた、ということだ。
「分かりやすく書く」ことは、(私にとって)すごく難易度が高い。
「聞いたまま書く」は一つのタスクだが、
「聞いたことを分かりやすく書く」というのはマルチタスクになるからだ。
私の場合どうしてもマルチタスクが苦手で、薬を飲んでもそれは変わらなかった。
なので、ただ「聞いたまま」書くことを意識した。
あと、綺麗に書こうとするのもマルチタスクになるので、読めればいい精神でとりあえず書く。
これくらいのことは書かなくても覚えておけるだろう、という自分に対する期待や甘えは一切捨てる。本当にちょっとした刺激で、大事なことをすっかり忘れてしまうので。
そんな私でも、ひとつのタスクに集中すれば、問題なくこなせる。だからタスクをできる限りシンプルにすることが重要だった。
ガンガン復唱する
あと、電話では復唱するのもすごく重要だ。書くための時間も稼げるし。
以前は相手の時間を使ってしまうのが申し訳なくて、復唱するタイミングに気を遣ったり、この場合はいいかな、とうだうだ考えてしまうことが多かった。
しかし、ミスを減らすためだと開き直って、どんな時でも必ず復唱するようにした。
すると意外なことに、相手にいやそうにされたり、早く電話を切りたいオーラを感じたりすることはなく、むしろありがたがられることに気づいた。
考えてみれば、自分も復唱されて嫌な気持ちになったことはない。そりゃしつこく繰り返されたら不快かもしれないが、一度の復唱ならどうってことない。
復唱が必要な場面は、相手から仕事を依頼されるときが多い。
依頼する方からしてみれば「復唱してくれている=自分のために時間を使ってくれている」という意識になると気づいた。
ミスを減らすための行動が、相手のためにもなる。
なので、電話ではガンガン復唱するようにしている。
【3】「ひとりごと」を唱える
あなたの職場にもいるかもしれない。常にぶつぶつと独り言を唱えて、あなたの集中力を掻き乱す存在が。
私の周りにも何人かいるので、すごく気持ちわかります。
しかし色々と試していくうち、あの独り言はミスを回避するのにかなり有効なことに気付いた。
先ほどマルチタスクが苦手という話をしたが、目の前の作業に集中したい時は、とにかく脳みそで考えるときの情報量をシンプルにするのがいい。
高校時代、現代文の先生が「音読をすると集中力が増す」と話していたことを思い出して、
自分が聞こえる程度の音量で小さく「ひとりごと」を唱えるようにしてみたら、かなりよかった。
頭の中と体の感覚を一致させると、集中しやすくなるのだ。
自分の声を聞くと、周りの雑音が聞こえづらくなるのもいい。
あと、にわかに信じ難いのだが、非HSPの人たちは周囲の独り言がさほど気にならないらしい。
なので、遠慮せずどんどん唱えて、自分の世界に没頭していくことにした。
以上がミスを減らすためにやったことである。
こうして書いてみると、仕事ができる人が当たり前にやっていることばかりって感じだ!
でも私にとっては、薬を飲むようになって、ようやくできるようになったことだった。
しかも、すぐに全部ができたわけではない。
数ヶ月かけて、やっと習慣にすることができた。
以上、仕事をする上でミスを減らすために効果があったことでした。
次回は、私生活での困りごとを解決すべく、いろいろ試したお話です。